便秘と漢方薬

 

便秘に効く漢方薬をお探しですか?

このページでは、近年身近になっている漢方薬の中から、便秘に効果のあるものを15種類ご紹介します。

便秘は特に女性が悩んでいる症状ですので、女性向けの漢方薬にも注目してまとめています。

つらい便秘に悩んでいる皆さんの漢方薬選びの参考になれば幸いです。

 

漢方で便秘は改善するの?漢方の効果について

 

漢方薬を飲む

 

漢方薬は、東洋医学の薬です。

東洋医学は、西洋薬と違い、飲んですぐに効果があるものと、数週間かけて徐々に効果が現れるものがあります。

お通じを良くする漢方は、数日中に効果が現れるものが多く、長くても1週間程度では効果が見られます。

漢方薬は、コーラックなどの便秘薬に比べ、効果・副作用ともに比較的穏やかなことが特徴です。

また防風通聖散は、多くのダイエットサプリや健康食品が属する「指定部外医薬品」とは違い、「第二類医薬品」に分類されます。

ただし、体質に合わないものを服用しても効果が出にくい、というのも漢方薬の特徴ですので、選び方には注意が必要です。

 

たくさんある漢方の種類。どうやって選べばいい?

 

たくさんの漢方薬

 

一口に漢方といっても、100種類以上もの製剤があります。

多くの種類の中から自分に合った漢方薬を選ぶには、症状だけではなく、体質や体格・体型をみることがとても大切です。

漢方ではまず、体内の血、気、水の体内バランスがどうなっているかを診断します。

また同じ便秘でも、便の硬さ、色などさまざまな要因を関係付けて考え、その人に合う漢方薬を探していきます。

 

自分の体質にあった漢方薬をみつけるには

 

医師と女性

 

最も確実な方法は、内科を受診し、体質にあった漢方薬を医師に処方してもらうことです。

もうひとつの方法は、漢方薬の専門店で、薬剤師に相談することです。

こちらは店頭で詳しく体質や体調を説明し、自分の体調に合うように調合してもらうこともできます。

上記がハードルが高いと感じるようでしたら、薬局・ドラッグストアで薬剤師に相談して、市販の漢方薬を選んでもらってもいいでしょう。

 

もっとも簡単に自分に合う漢方を見つけ出すには、体質の「チェックリスト」を活用することです。

体調に関するいくつかの質問に回答することで、自分の体質に合った漢方薬とめぐり合うことができます。

 

あなたの便秘タイプは? 簡単チェック!

 

チェック

 

体質や体調によって、使用する漢方選びは慎重に行いたいところ。

以下1~5のうち、あなたの便秘はどのタイプでしょうか。

簡単にチェックしてみましょう。

 

体力充実タイプ

  • 比較的体力がある
  • 食事は味付けの濃いものや塩辛いものを好んで食べる
  • 水分をよく摂取する
  • 便が硬い

 

緊張タイプ

  • ストレスに弱い
  • 体も心も緊張状態にあることが多い
  • ガスがたまりやすい
  • おなかが張ったような感じがある

 

体力・気力欠乏タイプ

  • 疲れやすい
  • 顔色が白っぽい
  • 虚弱
  • 栄養不足

 

水分不足タイプ

  • めまい、立ちくらみが多い
  • 便が乾燥している
  • 水分補給が足りない

 

冷えタイプ

  • トイレが近い
  • 冷たいものを良く食べる
  • 手足・腹部が冷えやすい

 

これらの中で、ご自分の体質や症状にもっとも近いものが、あなたの便秘タイプになります。

 

便秘に効く漢方薬15選! 私に合うのはどれ?

便秘に効果があるとされる漢方薬は、意外と種類が多いです。

ここでは便秘に効く漢方薬の中でも、代表的な15種類をご紹介します。

あなたの症状と体質に合うものはどれでしょうか?

 

はてなと女性

 

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

お腹に皮下脂肪が多く、普段から便秘がちな方に向いている漢方薬です。

便秘だけでなく、むくみやすい体質の方にも用いられます。

どちらかというと体型ががっちりしていて、ニキビができやすいなど、上記チェックの「体力充実タイプ」の方におすすめです。

「体力・気力欠乏タイプ」や「冷えタイプ」の方には向いていません。

 

最近ではぽっこりお腹やメタボ解消のために防風通聖散を服用する人が多いため、市販薬も充実しています。

代表的な市販薬には、

 

  • 和漢箋「新・ロート防風通聖散」(ロート製薬)
  • ナイシトール(小林製薬)
  • コッコアポEX錠(クラシエ/赤のコッコアポ)

 

などがあります。

また、インターネット限定での販売となりますが、

 

  • 生漢煎(しょうかんせん)防風通聖散

 

は有効成分が最大量配合されているのに、市販のものより価格が安く、コスパが良い!と人気です。

生漢煎【防風通聖散】は、画像のとおりスティックタイプの顆粒なので、会社や外出先にも持ち運びしやすい点も好評です。

 

生漢煎 防風通聖散

 

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大柴胡湯(だいさいことう)

食欲がなく、便秘気味で、精神的に緊張が続いている方におすすめの漢方です。

上記チェックリストの「緊張タイプ」の方に向いています。

 

精神的に効果がある半夏を含む処方です。

心身をリラックスさせることで、胃腸の緊張をなくして便通の改善が期待できます。

また、食事からの栄養の代謝を効率よくする働きもあります。

 

代表的な市販薬には、

 

  • コッコアポG錠(クラシエ/ピンクのコッコアポ)
  • ビスラットゴールド(小林製薬)

 

などがあります。

 

ビスラットゴールドEX

 

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は主に女性向けの漢方薬です。

ホルモンバランスの乱れを調節し、血行を良くしてむくみや便秘を解消する効果が期待できます。

コッコアポシリーズの青いパッケージのものが一番身近かもしれませんね。

クラシエやツムラからも一般用医薬品として販売されています。

 

向いている方はズバリ、体が冷えやすい「冷えタイプ」の方です。

体を温めることで、さまざまな体の不調を改善していきます。

 

代表的な市販薬には、

 

  • クラシエ当帰芍薬散錠(クラシエ/青のコッコアポ)
  • 漢方セラピー「当帰芍薬散」(クラシエ)
  • ツムラ漢方当帰薬散料エキス顆粒(ツムラ)

 

などがあります。

 

コッコアポ 青の当帰芍薬散

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大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

便秘のお薬としては代表的なのが、大黄甘草湯です。

甘草が入っているため、味が少し甘いのが特徴です。

一般用医薬品としてもっともメジャーなのが、「タケダ漢方便秘薬」でしょう。

 

大黄は大腸を刺激する成分ですので、便秘には直接的な効果が期待できる漢方です。

また、甘草は便秘の腹痛や排便時の痛みを緩和する働きがあります。

注意すべき点は、大黄も甘草も非常にメジャーな生薬のため、ほかの多くの漢方薬に含まれていることが多く、摂取量を誤るとむくみなどの副作用が出やすいという点です。

特に甘草湯や他の便秘薬との併用は避けましょう。

 

麻子仁丸(ましにんがん)

麻子仁丸は、便を柔らかくすることで便通を改善するお薬です。

味は苦味、渋みが特徴です。

 

体力が中程度~以下で、「水分不足タイプ」の方に向いています。

水分不足の方に向いているため、多めの水分で服用することがおすすめです。

高齢で便がコロコロしているかたに用いると効果的といわれています。

ドラッグストアなどでは品揃えとして置いていない場合も多いので、漢方内科などで処方してもらうのがベストかと思われます。

 

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

血流が悪く、のぼせなどが起きやすい方に向いている漢方薬です。

便秘には、血流を改善することで効果を期待できます。

女性の場合には、月経不順にも用いられることがあります。

こちらにも、大黄と甘草が配合されているため、ほかの便秘薬との併用は避けるべきです。

普段から品揃えしている薬店はあまりないため、こちらも漢方内科などで処方してもらうのがよいでしょう。

 

乙字湯(おつじとう)

病院では便秘に処方されるポピュラーな漢方薬です。

特に痔の方の便秘に処方され、便を柔らかくする働きが期待できます。

比較的体力のある方に処方されます。

大黄という成分を含みますので、妊娠中には服用に注意が必要です。

甘さと苦さが特徴的で、クラシエ、ツムラ共に一般用医薬品として販売していて、ドラッグストア等でも販売していることが多いでしょう。

 

桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)

桂枝加芍薬湯は、冷え性で腹痛がある方で、便秘と下痢を繰り返すタイプの方に向いています。

体を温め、筋肉の緊張を和らげる目的で服用します。

わずかに甘いのが特徴です。

桂枝、芍薬の処方ですので、体の中の「気」や「血」のバランスを整えることで、体質から改善していきます。

病院で処方されることが多いでしょう。

 

小建中湯(しょうけんちゅうとう)

体力がなく腹痛があり、疲れやすく胃腸が弱い小児に使われます。

体力をつけて体を丈夫にするとともに、胃腸の働きを改善することで、便秘にも効果があると考えられています。

また、体の冷えにも用いられることがあります。

メーカーによっては効果、効能に便秘が謳われていないものもありますので、注意して購入すること、また小児用のため保管にも注意することが大切です。

一般のドラッグストアで販売していることが多い商品です。

 

加味逍遥散(かみしょうようさん)

どちらかというと虚弱体質で、肩こり、疲れやすさ、神経症気味の女性に向いている漢方薬です。

更年期障害などに、主に用いられます。

ホルモンバランスを整える働きにより、緊張の緩和、血行の促進、余分な水分の代謝を促すなどの効果がメインとなります。

自律神経が乱れている方に効果があるため、調整することで便秘にも効果があります。

 

代表的な商品としては「命の母」があげられます。

その他クラシエ、ツムラからも一般用医薬品として販売されています。

 

潤腸湯(じゅんちょうとう)

あまり聞きなれない名前の漢方薬ですが、便秘専用といっていいお薬です。

腸内を潤すという意味からつけられた名前です。

向いているタイプは、体力が中程度~以下の便秘があり、特に高齢者で便がコロコロしている方にぴったりの処方です。

便を柔らかくして便通をよくする働きがあります。

 

味はやや甘いのですが、えぐみがあるため、やや飲みづらいと感じる方も多いようです。

腸に水分を与える意味でも、常温~熱めのお湯で服用すると、より効果が得られます。

一般のお店には置いていないことが多いと思われるので、病院で処方してもらうのがよいでしょう。

 

調胃承気湯(ちょういじょうきとう)

体力が中くらいの方に向いている漢方薬です。

名前の通り、胃の調子を整え、体を元気にする働きが期待できます。

効果としては便秘専用のお薬で、体質的にも服用できる人をあまり選ばないので、内科などで処方してもらうのがよいでしょう。

一般用医薬品として置いているお店は少ないと思われます。

 

大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)

血の巡りが悪くなっている女性向けの漢方です。

とくに生理不順、生理が重い場合、また便秘への効果が謳われています。

血液の循環を改善し、ホルモンバランスを整えることで女性特有の症状に効果が期待できます。

体力があって熱感がある方や、下半身に炎症がある方に適しています。

一般のドラッグストアではあまり見かけないため、漢方製剤専用のメーカーなどの商品をネットで購入するか、病院で処方してもらうのがよいでしょう。

 

通導散(つうどうさん)

メインの効果としては、生理不順、生理通、便秘が目的の漢方薬です。

体の中の血の巡りが停滞している状態を改善する働きがあります。

また、女性特有のホルモンバランスの乱れから引き起こされる不安やイライラにも用いられます。

向いているタイプの方は、体力が充実して体に熱が溜まっている、高血圧傾向の女性です。

 

味は苦味、えぐみがありますが、その味自体も薬効を働かせるのに必要です。

一般には販売されていないことが多いため、病院で処方してもらうのがよいでしょう。

 

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

体力が中くらい以上で、緊張が強く、不眠、イライラが強い方に向いている漢方薬です。

どちらかというと精神面の不調に用いられることが多いです。

緊張からくる体のコリを緩和し、精神を安定させるとともに、胃腸の働きも改善します。

竜骨や牡蠣を含む製剤のため、サプリメントなどと同じカルシウムが主な成分となります。

 

イメージとしては、張り詰めた体をリラックスさせることで、便通の改善を促します。

メーカーによっては、効果に便秘の記載がない商品もあるため、購入には注意が必要です。

 


 

以上、便秘に処方される代表的な漢方薬15選をご紹介しました。

便秘に効く漢方薬はたくさんありますので、内科を受診して医師に処方してもらうか、薬局やドラッグストアで薬剤師さんに相談してみることをおすすめします。

 

便秘の医療用漢方薬を病院で処方してもらうには

ご存じない方も多いようですが、一般の内科でも、取り扱いがあれば漢方薬を処方してもらえます。

自分の体質に合った漢方を的確に選んでもらえるので安心ですね。

特に、

 

  • 持病を持っている方
  • ほかの薬を服薬している方
  • 妊娠・授乳中の方
  • 高齢の方や小児

 

の場合は、自己判断で市販の漢方薬を使用せず、医師の診察を受けた上で処方してもらうようにしましょう。

漢方内科なら確実ですが、一般の内科を訪れる場合は、漢方薬の取り扱いがあるかどうか、事前に問い合わせることをおすすめします。

 

市販の便秘漢方薬にはどんなものがある?

便秘の漢方薬の種類によっては、身近な薬局やドラッグストアで購入できるものも多くあります。

漢方薬に特化したメーカーとしては、クラシエやツムラなどの製品は比較的手に入りやすいでしょう。

また、

 

  • 防風痛聖散
  • 当帰芍薬散
  • 大黄甘草湯
  • 乙字湯

 

などはメジャーな漢方薬ですので、ほとんどの薬局やドラッグストアで取り扱いがあると思います。

ただし性別、体質、症状などによって合う薬は異なってきますので、よく調べてから購入するか、店頭で薬剤師などに相談することをおすすめします。

 

便秘のメカニズムとは?

 

便秘の女性

 

人間が便秘になってしまう原因は、さまざまなパターンが考えられます。

特に、

 

  • 体内の水分の問題
  • 食事のバランス
  • 腸の運動機能の低下
  • 自律神経の失調
  • 腸内環境の悪化

 

などが挙げられます。

それぞれの対処法を考えてみましょう。

 

体内の水分不足が原因の便秘の場合

人間は一日2リットルの水分の摂取が必要といわれています。

日本人の場合、主食であるお米に水分が含まれているとはいえ、毎日1リットル~1.5リットルの水分が必要です。

体が健康的に便を作り出すために水分は必須ですので、こまめに水分をとるようにしましょう。

 

食事のバランスが原因の便秘の場合

食事については、主に食物繊維の摂取がカギとなります。

繊維質の多い

 

  • 豆類
  • きのこ類
  • 根菜類
  • 食物繊維を含む健康食品

 

などを積極的に食べるようにしましょう。

腸の運動機能の低下は、筋肉不足や運動不足も原因になります。

改善法としては、お腹をひねる運動を行うこと、また腹筋を使った運動を行うことなどが挙げられます。

 

腸内環境の悪化が原因の便秘の場合

そして近年注目を集めている腸内環境の悪化も、便秘の原因となります。

腸内のいわゆる善玉菌のバランスが低下することで、腸の運動が不活発になってしまうため、便秘になると考えられています。

この場合にはストレスを少なくすることや不規則な生活を正すこと。

また、ヨーグルトを食べたり、整腸剤を利用するなどの改善法が効果的と考えられています。

 

自律神経の失調が原因の便秘の場合

自律神経失調症が原因で便秘になることもあります。

これは腸の蠕動運動の働きが、副交感神経の働きによって促されるためです。

自律神経失調症の場合、交感神経と副交感神経の働きが上手くいっていないため、腸の働きにも影響を与えます。

この場合は、心療内科などの受診をおすすめします。

 

軽い便秘には、生薬原料のお茶もおすすめ

 

センナ茶

 

便秘の程度にもよりますが、症状が軽い場合、生薬原料のお茶を利用するという方法もあります。

ほとんどのお店に商品が置いてある代表格としては、センナを含むお茶が有名です。

センナに含まれるセンノシドという成分が、腸の蠕動運動を促し、便秘に効果を表します。

商品によっては医薬部外品と表示されているものもありますが、腹痛などの副作用のリスクは医薬品と同じくありますので、注意が必要です。

 

妊婦さんの便秘・・・漢方薬なら飲んでもいいの?

 

妊婦さん

 

妊娠中の医薬品の服用は、それが西洋医学の医薬品であれ、漢方薬であれ、自己判断で行うべきではありません。

どんな医薬品にも副作用はありますが、妊娠中にはさらに気をつけるべき点が多いためです。

また、一種類の漢方薬の中には数種類の生薬が含まれていることが多いため、副作用も複雑になります。

 

大黄(ダイオウ)には特に注意

一例として、妊娠中注意するべき便秘用の漢方薬の成分に、大黄(ダイオウ)が挙げられます。

ほとんどの漢方便秘薬に調合されていると考えてもいいほど一般的な成分で、妊娠中の方には重大な副作用が考えられます。

というのも、大黄には大腸を刺激する働きがあります。

腸の運動を過剰にすることで子宮が収縮してしまい、早産を引き起こす可能性があるのです。

 

このような点から考えても、妊娠中の便秘には決して自己判断で服薬せず、必ずかかりつけの医師に相談してください。

産婦人科以外で相談する場合には、現在妊娠中であることを必ず伝えるようにしてください。

 

まとめ

以上、今回は、便秘に効く漢方薬を15種類ご紹介しました。

たくさんの漢方薬の中から、あなたの体質、体型、症状に合ったものを探し出すお手伝いができれば幸いです。